生い立ち
俺の生い立ち、花屋敷で生を受けた、兵庫県篠山の
花村御所。大きな屋敷である、城という。
うまれた時は、泣かなかったらしい。それで、御
叔父御上が、両足を持って逆さにされ、お尻をパンパン
と叩かれた。それで泣いたという、俺の花の憶えである。
目だけがあった、真っ暗な闇の中、俺は真っ直ぐに
前を見ていた、俺の前世という、生まれるまでの俺の
、きんたん、という。長い長い間、そんな時を過ごして
いた。頭から液のようなものが被さる、御母からの
食事、栄養である。これが、俺の御母の御体内での
記憶である。花の闇ゆらる、けびさら、という。
花の闇の体内である。俺の前世です。
花村やきすかるやぜ、という、俺の花の時とぞ。
20240821
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